ADI災害研究所とは
日本列島は、大雨、地震、火山噴火などの自然の猛威によって、いつの時代も建物が壊れ、人の命が犠牲になってきました。私たちは、四季と美味しい水、温泉といった豊かな自然に恵まれる代わりに、災害というリスクと共生していかなければなりません。阪神・淡路大震災から22年、大きな災害が続きますが、災害への備えとして、科学の進歩と政府や自治体の対策が強化され、何よりも日本人の防災への意識が高まっています。災害発生のたびに集まるボランティア活動もその大きな力です。台風や地震を食い止めることはできません。自助と共助と公助の連携が被害を軽減できる力ですが、第一には、公助である地方自治体の災害対応力の強化であり、次に家庭や事業所の自助と、地域の共助の向上を図ることが大切です。そのためには、災害に「先手を打つ力」と、「迎え撃つ力」を確実に身につけなければなりません。災害には「同じ顔がない」といわれる通り、多様性に富んでおり、常に新たな知見が生まれていますが、少子高齢化の進行に伴う高齢者や障がい者への支援体制の充実も緊急を要する課題となっています。過去の災害で得た経験と教訓はまだまだ共有できておらず、それを活用できる人材も不足しています。地方自治体では人事異動によって、危機管理・防災の担当になっても期間が短く、全国の消防団員も人員不足が続き、防災士は増加傾向にありますが、日常で関わる事業が多くはありません。ADI災害研究所は、将来の災害に備えて、最適な教材や資料を作成し、防災のための事業を積極的に展開することを目指して、知恵と人材の集合を目指します。